弁護士法人心の弁護士の伊藤です。
これまで私は柏の事務所にて執務しておりましたが、令和8年3月より、松戸事務所に異動となりました。
常磐線快速で柏のひとつ隣町ということになりますが、引き続きよろしくお願いいたします。
松戸は千葉地方裁判所松戸支部があり、そのため弁護士事務所も昔から多くある由緒ある?場所になります。
今回のブログでは、その千葉地方裁判所松戸支部について取り上げたいと思います。
松戸支部は、千葉県のうち、松戸市・野田市・柏市・流山市・我孫子市・鎌ケ谷市を管轄している裁判所です。
松戸の裁判所は小高い丘陵地の上にあり、地図どおりに向かおうとなると、そこそこ急な坂道を登っていく羽目になります。
しかし、松戸の裁判所に通い慣れている弁護士はこの坂を登ることはほぼないといえます。
なぜかというと、この丘陵地に沿う形でイトーヨーカドーの建物があり、2階には松戸駅に通じている出入口が、5階には丘陵地の高台に通じている出入口があります。
そのため、松戸駅を出て2階の入り口からイトーヨーカドーに入り、建物内のエスカレーターで5階まで上がって高台側の出口から出ることにより、この坂を登らずに裁判所へ行くことができます。
松戸のイトーヨーカドーは午前10時開店です。
そのため、裁判期日が10時開始だと開店を待っていては間に合わないので、山登りを強いられることになります。
そのせいか、松戸の10時ジャストの開廷は非常に不人気で、弁護士は皆10時10分とか20分スタートの期日を希望されるともっぱらの噂です。
ところで、このイトーヨーカドーの通り抜けですが、法律上は「買い物をする気がなくただ通り抜けるために商業施設に進入するのは、住居侵入にあたらないのか?」という学問的な議論があったりします。
法的には、建物の管理者には住居権、要するに他人を住居に立ち入らせるかどうかの自由(許諾権)があり、これに反する立ち入りは住居侵入にあたり得るというのが裁判所の一般的な解釈とされています。
すると、現状はイトーヨーカドーが通り抜けを黙認しているので住居侵入には直ちにあたらないといえるが、こちらに通り抜けの権利があるわけではないので、イトーヨーカドーがダメといったら我々は山登りをしないといけなくなるということになります。
ちなみに、松戸の丘陵地には、裁判所の他には法務局、そして聖徳大学のキャンパスがあります。
聖徳大学は、思いっきり「イトーヨーカドーを通り抜けて来てね!」と案内しています。
おそらく、大学とイトーヨーカドーとの間で協定のようなものが結ばれているのだと思われます。
https://www.seitoku-u.ac.jp/access/
一方、裁判所の案内図にはそういった記載はありません。ただし、図中のイトーヨーカドーにわざわざ「2階」と「5階」の記載があり、この出入り口を通じて通り抜けられることを匂わせるような案内図になっています。
https://www.courts.go.jp/chiba/about/syozai/matsudo/index.html
法務局の案内図には、イトーヨーカドーの2階と5階に出入口があるという記載はありません。しかし、イトーヨーカドーを介して松戸駅と法務局は道が繋がっており、これもまた通り抜けられることを匂わせるような案内図になっています。
https://houmukyoku.moj.go.jp/chiba/matudo.html
察するに、裁判所や法務局としては「我々はイトーヨーカドーを通り抜けて来いとは言っていない。通り抜けられることを知った利用者が勝手に通り抜けているだけだ。」というスタンスなんだろうと思われます(※私の勝手な想像です)。