医師が障害年金の診断書を書いてくれない

障害年金の申請のためには医師が作成する診断書が必要になります。


逆に言えば、診断書を入手できなければ障害年金の申請はできないことになります。


しかし、医師に診断書の作成をお願いしたのに、診断書を書いてくれないというケースがあります。相談に乗っていると、いくつかのパターンがあるように思います。


①「症状が軽いので書けない」といわれた


本来、症状が軽いのか重いのか、年金を受給できるかできないかの判断は、最終的には年金事務所が行うことであり、医師が診断書の作成段階で門前払いにする理由にはなりません。


しかし、医師からこのように言われてしまって申請をあきらめてしまうという方は少なくないようです。


②「当時の主治医が退職していないから書けない」といわれた


遡及請求のために過去の状態の診断書を書いてもらいたい場合によく問題となります。


多くの場合は、もし病院にカルテが残っているならそのカルテの記載に基づいて現在在籍している医師に書いてもらいますが、後述する医師法上の義務は実際に診察した先生には及ばないので法律上強制することができません。


また、当時のカルテの内容が不十分だったりすると。「カルテに書いていないことは書けない」と断られてしまうおそれがあります。


③「専門医ではないので書けない」といわれた


大学病院や総合病院で検査して病気が発覚したが、治療自体は近所の町医者で治療している場合などに出くわすケースです。


そう言われたのでいざ大病院の先生にお願いしたら、「普段治療している町医者の先生の方がよく状態を知っているはずだからそっちに書いてもらうように」とたらいまわしにされてしまうパターンもあります・・・


④理由はよくわからないけど書いてくれない


身も蓋もない話ですが、実際相談を受けているとこういうケースは多かったりします。


実際の理由はわかりませんが、障害年金の診断書は記載しないといけない内容も多く、経験の少ない先生だとどう書いていいかわからないとか、多忙な先生だと書く時間がない(基本的に日中は診察があるので、ほとんどの医師は夜に残業して書いています)とか、診断書の内容が認定に大きく影響してくるので、受給できなかった場合にクレームが来るのを避けたい、といった理由で書きたくないという先生もいるのではないかと勝手に想像しています。


診断書の作成に関して法律はどうなっているかというと、医師法19条2項は、患者から診断書の交付を求められた場合は正当な理由なく拒むことはできないとされています。


とはいっても、弁護士が声高に「作成義務があるんだ!」と法律を盾にしてなんとか書いてもらったとしても、形式的な体裁だけ整えられた診断書が出来上がってくるだけで、肝心の内容はあまりいい出来でないということは少なくありません。


普段の問診では伝えきれていない症状や日常生活の支障をしっかりとお伝えして、医師に理解してもらうことが大事だと考えています。


そのためには、症状等をまとめたメモなどを用意してお渡しするなどの作戦が考えられます。


また、診断書のポイントがよくわかっていない医師もいるので、その場合は弁護士から何が重要なのかを説明したりすることもあります(押しつけがましい説明は不快に思う先生もいるので、誤解を招かないように慎重かつ丁寧な対応が必要です)。


弁護士法人心の障害年金申請サポートは診断書の作成段階からサポートさせていただくことも可能なので、もし診断書の作成を断られてしまっても、諦めないでまずはご相談いただければと思います。